便秘って?
『3日以上排便がない状態、または毎日排便があっても残便感がある状態』とされています。
- 便が長時間腸内にとどまり、
水分が吸収されて排便に困難をともなう状態をいいます。 - 排便回数は普通でも、便が硬くて排便時に努力を要する場合や、
排便後にも直腸に残便感がある場合も便秘とされています。 - 多くの人にとっては大した異常でもない範囲の変化であっても、
自分は便秘だと信じ込む場合があり、これを主観的便秘とよんでいます。
あなたの便の状態は?
ブリストル便性状スケール
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1- コロコロ便
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2- 硬い便
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3- やや硬い便
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4- 普通便
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5- やや柔らかい便
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6- 泥状便
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7- 水様便
- ブリストル便性状スケールとは
- 便のタイプを硬さ別に、タイプ1からタイプ7までの7種類に分類。
ブリストル大学のヒートン博士が考案したものです。
引用元:S.J.Lewis&K.W.Heaton:Scand J Gastroenterol 32(9):920-924,1997を元に作成
便秘には2種類
食事性便秘、水分不足、環境の変化などにより、急性で起こる便秘もありますが、
ここでは主に多くの人々が悩んでいる慢性便秘についてご紹介します。
機能性便秘
便がつくられる過程や排便の仕組みに障害がある場合。
- 弛緩性便秘慢性
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腸の運動や筋力の低下によるもの。高齢者やお産回数が多い女性などがなりやすい。
- 痙攣性便秘慢性
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腸の運動がひきつったようになり、便の通りが悪くなるもの。下剤の乱用、過敏性腸炎などが関連している。
- 直腸性便秘慢性
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排便の反射が弱くなっているもの。
排便を我慢すること、浣腸の乱用などが原因。
器質性便秘
大腸の炎症やがん、手術後の癒着など。
腸そのものによる通過障害や排出障害で引き起こされる便秘を、器質性便秘といいます。
出血・腹痛・嘔吐をともなったり、心当たりもないのに急に便が止まるような場合は、
急性器質性便秘の可能性があり、すぐに病院で受診してください。
便秘に伴う症状と
その原因を解説
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肌荒れ・吹出物
- 原因
- お肌と腸は密接な関係にあり、腸内フローラが乱れて腸の中に腸内腐敗物が溜まると、体内に吸収されお肌にまで運んでしまいます。またお肌の生まれ変わりの周期が乱れることが肌荒れの原因となってしまいます。
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お腹のハリ
- 原因
便秘により腸内フローラのバランスが乱れると、お腹の中にガスが溜り、お腹が張ってしまいます。
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食欲不振
- 原因
- 便がおなかに溜まることで食欲がなくなってしまいます。
便秘にならないための6つのポイント!
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point1
- 必ず毎日、朝食を!
- 朝食は便意を促すきっかけとなりますので、必ず毎日食べましょう。
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point2
- 食事に注意しましょう。
- 繊維質の多い食品(野菜類、豆類、いも類、海藻、くだもの類等)を摂るようにしましょう。食物繊維は便の量を増やしたり、有害物質を吸着する働きがあります。
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point3
- 水分はしっかりと。
- 腸の内容物が通過しやすくなるよう水分を多く摂りましょう。
また、起床時に冷たい水や牛乳を飲んで、排便を促しましょう。
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point4
- 適度な運動を!
- 腹筋を鍛えたり、おなかをマッサージすることにより、腸に刺激が与えられて排便が促されます。
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point5
- 排便のリズムを
身につけましょう。 - 規則正しい日常生活を送り、毎日時間を決めてトイレにいくように心がけましょう。特に、朝食後は胃腸の働きも活発になるため、いちばん排便が促される時間帯です。
- 排便のリズムを
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point6
- 整腸薬も
試してみましょう。 - 便秘薬は長期連用することで効果が低下し、量を増やさないと効き目がなくなったりすることがあります。便秘薬に頼りすぎず、乳酸菌や食物繊維を摂ることで、自然に近い排便をめざしましょう。
- 整腸薬も
それでも慢性的に続く便秘は、一度、医院・病院で診察を。
ここまでの監修:大澤医院 総合内科専門医 医学博士 大澤さおり